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再生医療について

肌細胞(真皮線維芽細胞)

肌細胞(真皮線維芽細胞)

肌細胞について説明する際、まずは松本クリニックではこんなお話をします。この文章を読んでいるあなたも、時間をどんどん遡っていけばたった一つの細胞になります。そう、受精卵です。私たちのカラダは1個の受精卵が細胞分裂を繰り返して出来たものなのです。つまり肌には肌の細胞、即ち肌細胞があるのです。

しかし、肌細胞という医学的用語はありません。正確には真皮線維芽細胞と言います。肌細胞…医療関係者には何のことか分からない言葉ですが、医療関係者ではない方々からすると、肌細胞と言われたら、何となく皮膚を作っている細胞だなとイメージしやすい言葉ではないでしょうか。

肌細胞ってなに?

そもそも細胞とは何でしょう。一言で言うと細胞の働きは様々なたんぱく質を作ることです。分裂を繰り返した細胞が、皮膚の細胞である肌細胞になると皮膚を構成するコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチン、ラミニンといったたんぱく質を作り始めます。
ただし、常に肌細胞がたんぱく質を作り続けているわけではありません。肌のコラーゲンなどのたんぱく質が、紫外線や乾燥、フリーラジカルなどで壊されたときに、壊された量だけ新たに作られることになります。無尽蔵にコラーゲンが作られるわけではないのです。

また、転んですりむいた時など皮膚の怪我をしたときにも細胞は盛んにコラーゲンなどのたんぱく質を作り始めます。(医学用語ではこれを創傷治癒機転といいます)。つまり皮膚を作り出す工場のようなものが肌細胞(真皮線維芽細胞)なのです。

メスや注射器を使わないレーザー治療と総称される光、電磁波。そして超音波などを用いた治療は、ほぼ例外なく、肌細胞にダメージを与えて創傷治癒機転を利用し、コラーゲンなどのたんぱく質を作らせ、結果、コラーゲンリッチな皮ふを作ろうとする治療です。

そして肌細胞が作るたんぱく質、「コラーゲン」「ヒアルロン酸」「エラスチン」は肌を構成する3大要素と呼ばれ、肌のハリや潤いを保つ働きをしています。若い時のお肌にハリと潤いがあるのは、肌をメンテナンスしてくれる肌細胞が沢山ある状態だからです。
ですが、肌細胞も無限に細胞分裂を繰り返すわけではありません。肌細胞の数は20歳を超えると減少していき、50歳になる頃には、3分の1ほどになってしまいます。

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