ゴルゴ線(ゴルゴライン)とは?
眼頭の部分から頬の中央に沿って斜め下方に直線的なくぼみ(ライン)のことです。漫画の「ゴルゴ13」の頬にある線が似ていることからゴルゴラインといつのころからか呼ばれたものです。もちろん医学的用語ではありません。同じく顔にできる老けた印象を与えるほうれい線は、実は子供にもあります。一方、ゴルゴラインは子供のころにはありません。無かったものが加齢によって出現したものですから、ほうれい線より、より一層、老けた感じを強く印象付けるのかもしれません。
ほうれい線やマリオネットラインは、ほぼすべての人に出現する加齢ジワで30代後半から少しずつ出現し、お年を召した50代くらいから明らかに目立ってきます。しかしゴルゴラインは全ての人に出るというわけではありません。主に骨格や顔面の皮下脂肪の量やその分布によって出る人もいれば出ない人もいます。えくぼのように、出来る人もいればできない人もいると考えるのがいいと思います(もちろん、笑った時にできるえくぼと違い表情を作らないときでも常時出ています)
ゴルゴラインが現れるまで
ほうれい線は程度の差こそあれ、性差、年齢に関わらず全ての人に必ずありますが、ゴルゴラインは出来てしまう人もいれば、全く出現しない人もいます。
しかし、基本的に若年者にはゴルゴラインがある人が少なく、ご高齢になるに従い割合が高くなってきます。
ほうれい線、マリオネットライン、ゴルゴラインなどのお顔にできる「しわ」は、性質がそれぞれ異なっています。ほうれい線は、皮ふ(肌)そのものが衰えてできるしわです。つまり加齢により皮ふ(肌)のハリ・弾力が低下し、皮ふ(肌)が薄くなって皮ふそのものが変形し溝ができてしまったものです。
一方、ゴルゴラインは、マリオネットラインと同じく主な原因は表情筋、筋膜の衰えです。
しかし、お年を召した人には必ず出てきてしまうマリオネットラインと違い、ゴルゴラインは必ずしもお年を召した人全員にできるのものではありません。
そのため、ゴルゴラインの原因には、顔面皮下脂肪の分布や、骨格のファクターも大きく関与しているのです。
頬骨の張っているひと(頬骨が飛び出している人)はゴルゴラインが出来にくく、欧米人のように扁平な頬骨を持つ人には多くみられます。そしてゴルゴラインの出来る位置は、ほとんどが眼輪筋下縁あたりですから、皮ふと眼輪筋下縁に何らか生まれつきの癒着(えくぼ)が原因の場合もあります。しかし多くの場合、皮下脂肪の減少と表情筋の衰えから来るすきまが出来てそのシルエットが外から見えてしまう現象なのです。
ゴルゴラインと表情筋トレーニング
ゴルゴラインを消すために表情筋トレーニングはどうでしょうか?
ゴルゴラインの出来る最も大きな原因が表情筋の衰えであるならば、表情筋を鍛えることでゴルゴラインが予防、若しくは治るのではないか?そういう意見もあります。
結論から言うと表情筋トレーニングはゴルゴラインに対してはあまり効果がありません。しかしゴルゴラインに対しては悪さもしませんので、ゴルゴラインを悪化させることもありません。医学的に表情筋は動かしても(エクササイズしても)、あまり鍛えることが出来ない筋肉であるというのが医学的見解です。
ただし、適度な表情筋による運動は血行を良くするなどの効果がありますが、過度にやり過ぎるとむしろ、新たなしわを作るのでやめた方がいいでしょう。
ゴルゴラインが出来ないような日々のケア
タバコや睡眠不足を避け、肌や表情筋に強い負担をかけないことです。
表情筋の運動もメリットが少ないのでオススメしません。
松本クリニックのゴルゴライン治療
ゴルゴラインが出て気になっている人は、例外なく「年を取って気になりだした」「昔は無かったのにこの頃気になりだした」「衰えを感じる」…お皮膚のハリの低下によりより一層その溝(ライン)が強調されるのも事実です。老化の本体は(皮膚に限らず)、カラダを構成する細胞そのものの能力の低下(質的低下)、さらに細胞の数の減少(量的低下)です。
① 個々の細胞そのもののポテンシャル・能力が衰える(質的低下)
② 身体を構成している細胞そのものの数が減る(量的低下)
再生医療、特に肌細胞を補充する肌の再生医療は、残っている肌細胞そのものも活性化させますし(①)、CPCと呼ばれる細胞培養施設で量も増やして補充・移植することで量的な低下にも対応します。